坂本龍一さんの「戦場のメリークリスマス」
戦メリと呼ばれたりもしていますね。
ピアノにあまり興味のない方でも知っているのではないかと思うほど有名な曲です。
ぷりんと楽譜では戦場のメリークリスマスで販売していますが、他の楽譜では「Merry Christmas Mr. Lawrence」という表記で販売されているものもあります。
戦場のメリークリスマスを弾いてみたい!
でもよく分からない記号もいっぱい…
そんな方の為にぷりんと楽譜のピアノ譜を解説!!
速度記号や強弱記号など、楽譜に沿って説明していこうと思います。
独学でピアノを弾きたい
初めてピアノを始める方は、まずは自分でやってみようかなと思いますよね。
でもピアノを弾く為には音階を覚えるだけでなく、様々な記号も必要になります。
ピアノ教室に通えば先生に質問もできますが、独学だと1から調べるのも大変ですよね。
まずは基本的な楽譜の基礎から覚えて、音楽記号を調べて…
ピアノで弾き始めるまでに時間がかかります。
ここではその段階を全て飛ばして、最初からピアノに触って練習出来るように解説していきたいと思います。
最初に読んでおくと少し楽譜のことが理解できます↓
戦場のメリークリスマス ピアノ譜解説
ピアノ譜ダウンロード
まずは楽譜がなければ始まりません。
ぷりんと楽譜から戦場のメリークリスマス 中級の楽譜を手に入れましょう。
最初は初級からと思うかもしれませんが、初級は弾きやすくする為に曲調が違います。
曲調が違うというのは、弾きやすくする為に音の高さが原曲とは異なっています。
そして、なるべく黒鍵を使わない楽譜になっています。
これは個人の好みになってしまいますが…
違う曲調で慣れてしまうと、実際の曲を聞いた時に違和感があります。
そして後から原曲の楽譜を弾こうとしてもなかなか慣れないんです。
なので最初から同じ曲調のものを弾く事をオススメします!
楽譜に音名を付ける
最初は弾きやすくする為に楽譜の音階に音名(ドレミファソラシド)を付けたほうが見やすいです。
この音名付けを、メルマガに登録していただいた方に限り音名が見れるパスをお送りします♪
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もちろん音階は自分で頑張るけど、記事の更新情報だけ欲しいなという方も大歓迎!
今後ぷりんと楽譜での解説もどんどん増やしていく予定です。
音名付けは自分で頑張った方が早くに音符の位置が覚えられるようになりますが、とても時間がかかります。
最初から音名を付けた楽譜を弾いていても、音符の位置は自然と覚えられるようになるものです。
それなら弾きながら覚えた方が効率がいいと私は思います。
速度記号
楽譜の最初にある数字。
これはこの楽譜のテンポを表します。
ca.は、だいたい・およそという意味になるので、この速度記号は1分間に4分音符をだいたい70回ぐらい打つ早さという意味になります。
最初の練習のうちはテンポは気にせずゆっくりと練習しますが、弾けるようになったらこのテンポも意識してくださいね。
テンポはメトロノームを使用して確認していきます。
昔はねじ式のメトロノームを使用していましたが、今はアプリでも便利なメトロノームがあります。
どの程度の速さなのか、使用して確認してみてください。
調と調号
次は楽譜の先頭を見てみましょう。
戦場のメリークリスマスは変ニ長調になります。
フラットが5つも付いていますね。
でもこの不安定な寂しさのKeyが私は大好きです。
初級の楽譜になるとフラットが付いていない調に変わってしまうので、私はやっぱりこの調の戦場のメリークリスマスが好きです。
変ニ長調はシ・ミ・ラ・レ・ソにフラットが付いており、楽譜内では全ての高さでフラットが適用になります。
音楽記号
ここからは楽譜の流れ通りに説明していきます。
まず楽譜を見ると両方がト音記号になっていますね。
あまりないですが、左手も高い音から始まる場合は最初からト音記号で指定してあります。
最初から音楽記号が並びまくりです。
まずは強弱記号
ピアノ → 弱く
ピアノから始まっているので、出だしは弱く弾きましょう。
最初は強弱はあまり気にしなくていいですが、慣れてきたら強弱も少し意識して弾くと格好良く聞こえます!
オクターブ記号
この記号が付いている間はずっと1オクターブ高く弾くことになります。
今回は左手はト音記号、右手は1オクターブ上を弾くので鍵盤はこの位置になります。
星マークが左手、ハートマークは右手です。
次に音符に付いている3の数字。
3連譜と言います。
音符は3つつながっていますが、3連譜になっている場合は1拍で3つの音を弾きましょう。
戦場のメリークリスマスは4分の4拍子なので、1小節の中に4分音符が4つ入ります。
3連譜は1拍に3つの音符なので
これで4拍になります。
小節の意味が分かると、楽譜を読むのが少し楽になります。
小節はこちらで説明しているので軽く読んでみて下さい。
左手の和音に付いているのはアルペジオです。
アルペジオが付いている和音はバラして下の音から弾いていきます。
ただし和音なので、最初に弾いた音は離さないようにしましょう。
今回の楽譜では下から順にソ・シ・レと弾いて下さい。
弾く速さは特に決められていませんが、あまり遅すぎないようにしましょう。
似たような弾き方で装飾音符もありますが、装飾音符よりは早く弾きます。
弾き進めて行くと、1番かっこ・2番かっこが出てきます。
1度目に弾くときは1番かっこ、繰り返し後2回目に弾くときは2番かっこを弾きましょう。
順番にすると、まずは普通に弾き進めていき1番かっこを演奏します。
後ろにリピート記号がありますね。
この記号がある場合は直前のに戻ります。
前にこの記号がない場合は、1番最初に戻って弾くことになります。
今回の楽譜では直前にがないので、1番かっこを弾いたら最初に戻りもう1度演奏しましょう。
その後1番かっこの前まできたら、2番かっこに飛んで演奏します。
2番目の最後にフェルマータが付いています。
この記号が付いている場合は、その音を伸ばしましょう。
伸ばすのは弾く人のタイミングなので自分のタイミングで自由に伸ばして下さい。
Bの出だしにが付いています。
Moderato → 中くらいの速さで
という意味になります。
なにそれ??
Moderatoは中くらいで速さでという意味がありますが、これは作曲者の感覚的なものになります。
なので演奏者によって多少速さが変わります。
メトロノームを見て見ると、真ん中にModeratoやAllegroといったような速度が表示されています。
これを見るとModeratoは90前後になりますね。
(メトロノームの種類によって、若干変わります)
楽譜の速度は70なので、Aより少し早めに弾きましょう。
強弱記号がに変わりました。
メゾピアノ → やや弱く
p(ピアノ)より少しだけ大きめで弾いて下さい。
そしてこの楽譜ではこの先何回も出てくるタイ
スラーとタイは似ていますが、違う音が繋がっている場合はスラー、同じ音が繋がっている場合はタイになります。
今回は小節をまたいで同じ音が繋がっているのでタイになります。
最初の音符が2分音符で2拍、後ろが4分音符で1拍になるので合計3拍分音を伸ばすことになります。
CとDでは特に新しい音楽記号は出てきません。
Bで出てきたタイがたくさん出てくるので、2つの音符の合計の長さを伸ばしましょう。
Eはこの楽譜で1番リズムが難しいと思います。
左手は簡単なので、右手をメトロノームに合わせて何回も練習するといいと思います。
上記のように4拍になりますが、メトロノームに合わせて弾くと●の音がメトロノームの拍数に合うことになります。
Eの2小節目、左手は右手を伸ばしている間に入ります。
言葉だと難しく感じてしまうかもしれませんが、ぷりんと楽譜では公式サイトでデモ演奏を聞くことが出来ます。
デモ演奏も、1曲全て聞けるものとサビだけが聞けるものなど色々ありますが、この楽譜は1曲全て聞くことが出来ます。
楽譜を見ながら演奏が聞けるのは本当にありがたいですよね。
演奏を聞きながらリズムを覚えて弾いてみて下さい。
最初の音にドの音にフラットが付いています。
フラット → 半音下げる
ドには半音下げるための黒鍵がありません。
なので、ドのフラットはシになります。
このフラットは小節内ではずっと有効になるので、次に出てくるドもフラットになります。
今度は最後の小説にナチュラルが付いています。
ナチュラル → 元に戻す
この楽譜ではシ・ミ・ラ・レ・ソがフラットになりますが、今回はラの音にナチュラルが付いているのでラは白鍵を弾いて下さい。
Fの強弱記号はメゾフォルテ になりました。
メゾフォルテ → やや強く
今まではmpだったのでそれよりも少し強く弾きましょう。
FもAと同じように1番かっこと2番かっこが出てきました。
1番かっこの最後にリピート記号が付いていますが、今回はFにが付いているのでFからもう1度弾きます。
そして1番かっこの前まで来たら2番かっこに飛び、Gへと進んで下さい。
Fの最後の小説にクレッシェンドが付いています。
クレシェンド → だんだん強く
説明の通りに小節の最後のほうはだんだん強め弾き、Gの最初の音に繋げて下さい。
ここであまり見たことのないフォルテピアノという強弱記号が出て来ました。
これは最初fで弾いたあとすぐpで演奏するという意味になります。
楽譜だとAの音はfになり、それ以降はpになります。
pで弾き進めていきますが、小節の初めの音符にアクセント記号が付いています。
アクセント → その音を強く、目立たせる
Gではたくさんアクセントが出てきます。
その音は強調して弾きましょう。
音符に付いている点はスタッカートになります。
スタッカートが付いている音符は弾むように弾きます。
この記号はテヌートです。
テヌートはその音符の音をギリギリまで保って伸ばします。
例えば普段の弾き方が↓のように弾くとすると
テヌートの場合は↓のようになるべく途切れるところのないように弾きます
Gの部分ではアクセント・スタッカート・テヌートが付いており、ペダルの踏み方が少し他とは違います。
楽譜で指定されているわけではないので、基本的には個人の自由ですが私ならアクセントの部分、テヌートの部分だけ踏むように弾いていきます。
公式サイトでのデモ演奏でも同じように踏んでいました。
ペダルを踏む位置
図のように、アクセントの部分は一瞬踏む。
テヌートの部分は音符ごとに踏みなおす。
両手で弾けるようになったらペダルも入れて練習してみて下さい。
この楽譜の1番の盛り上がり部分ですね。
音楽記号もになっています。
フォルテ → 強く
強く弾くとなっていますが、あくまでもメロディーが1番大きく聞こえるように弾きましょう。
右手も左手もガンガン弾いてしまうと綺麗なメロディーが聞こえなくなってしまいます。
ここでは新しい音楽記号は出てきません。
Jの5小節目、6小節目に臨時記号が出てきます。
5小節目で普段はフラットになるソにナチュラルが付いているので、この音符は白鍵のソを弾いて下さい。
6小節目ではソの音にフラットが付いています。
前の小説でソにナチュラルが付いているので、このソはフラットに戻りますよー。
という意味で臨時記号としてフラットが付いています。
本当は臨時記号は小節内でしか有効ではないので、6小節目は臨時記号が付いていなくてもソはフラットで弾かなくてはいけません。
でもこの楽譜では親切に、今回のソはフラットで弾いて下さい。
と臨時記号を付けてくれています。
同じ理由でJ8小節目にも臨時記号でフラットが付いていますが、その前の小節でナチュラルが付いているので今回も親切にフラットを付けてくれています。
楽譜の間にrit.が付いています。
rit. → だんだん遅く
最後に向けてだんだんゆっくり弾いて下さい。
どれぐらい遅くというのは決まりはないので、演奏者によって変わります。
自分の好きなようにゆっくりにして下さい。
最後の左手の音楽記号はあまり見ることはありませんがトレモロという音楽記号になります。
トレモロ → 音を細かく反復して演奏する
今回の楽譜ではソとソの音を細かく反復して弾きます。
色々決まりがありますが、今回は音符の間に2本線があるので16分音符の速さで反復して演奏します。
楽譜で表すと
こんな風にとても音符が多くなってしまうので、簡略化して書かれています。
今回の楽譜では最後から2小節目にトレモロが書かれて、最後にはありません。
そのため、最後の小説い入ったら伸ばして弾いて下さい。
クレッシェンド・デクレッシェンド
1小節の中に両方書かれていますね。
クレッシェンド → だんだん大きく
デクレッシェンド → だんだん小さく
トレモロで演奏中に1小節の中で大きくして、小節が終わる頃にだんだん小さくしていきます。
オクターブ記号
右手と左手の音符にオクターブ記号が付いています。
右手 → 1オクターブ高く
左手 → 1オクターブ低く
下に付いている場合は1オクターブ低く弾きます。
装飾音符
この小さく書かれている音符は拍数には含まれない音符になります。
今回の装飾音符は16分音符で書かれているので、最後のシの音を弾く際に装飾音符のシとファを弾きます。
右手も左手も最後にはフェルマータが付いているので、自分の好きなように伸ばして弾いて下さい。
これで戦場のメリークリスマスの音楽記号などの説明は終了です。
まとめ
戦場のメリークリスマスはフラットも多く難しいですが、やっぱり有名な曲は弾けると素敵ですよね!
同じ坂本龍一さんでenergy flowも有名でオススメです。
energy flowはシャープやフラットも少なく、難しいリズムもあまりないので戦場のメリークリスマス辛いな…と思った方はまずenergy flowに挑戦してみてもいいかもしれません。
(energy flowの解説も今後作成していきます)
何か分からないことがありましたら、いつでも質問欄からお待ちしています。
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